弁護士法人早稲田大学リーガル・クリニック

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所長挨拶

「リーガル・クリニック」に課せられた使命


弁護士法人早稲田大学リーガル・クリニック
所長 近江 幸治


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リーガル・クリニックとは

リーガル・クリニックについて

リーガル・クリニックとは、法科大学院における臨床法学教育として、早稲田大学に付設した当弁護士法人において、弁護士資格を有する教員の指導監督の下に、法科大学院生が実際の依頼者に接し、事案にあたりながら学ぶ授業科目です。

早稲田大学のリーガル・クリニックにおける学生の活動は、依頼者と直接面談し、指導する実務家教員、研究者教員の監督・助言のもとで、事実関係や法的な問題点を探り、必要な法情報の収集のみならず、法律文書作成や関係機関とのやりとりなど、かなりの法律業務を体験できます。

刑事クリニックでは、被疑者への接見、事情の聞き取りなども行い、民事、家事、ジェンダーでも、当事者とのやり取りや調査などかなりの部分を教員(弁護士)の指導のもとで行うことになります。

事件受任後は、法令・判例調査、内容証明・相手方への文書作成・協議・交渉、裁判手続の文書作成(訴状、準備書面、答弁書等)、現地調査、各種報告書、意見書の作成なども行います。

このように理論と実務をじっくりと架橋し、結果、司法試験受験合格のハードルと言われる法律基本科目を中心とした法的知識、法理論の定着、論理的思考の向上の他、法調査、法文書作成、面談技能といった各種のスキル向上に役立つことになり、毎年の受講生からも、こうした教育効果を高く評価する感想が寄せられています。

また、クリニック授業を円滑で効果的に遂行するために、実施機関たる当弁護士法人は、通常の法律事務所としての規模と機能を備えるとともに、教育スペースや文献・資料・受講生専用のOA機器等の教育ツールも充実しております。

 

クリニックの流れ

各クリニック紹介

1)民事クリニック

4つのクラスに分かれており、一般民事事件と消費者・生活者に関する事件を扱うクラス、国籍・夫婦・子どもに関する事件を扱うクラス、都市の環境を巡る紛争事例(マンション紛争、近隣騒音紛争など)を主として扱うクラス等、各クラスそれぞれ特色があります。

また、室内での相談にとどまらず、路上相談活動や島嶼部における相談活動に取り組むクラスもあります。

◆これまで扱った案件◆
保証金の返還請求、外国人の親子関係不存在・認知請求、金融商品被害、私道に関する紛争、外国人の交通事故事件、ネット上の誹謗中傷による被害、変額保険の勧誘、クレジットカードの無断作成、借地借家案件、マンションの前所有者の管理費滞納、貸金返還請求、投資取引被害、公務員の民営化に伴う失業保険と高齢者給付の問題、薬のインターネット販売規制の問題、開発許可とマンション建設の問題、地区計画による公共施設建築規制の問題など。

2)家事クリニック

家事クリニックでは、実社会の中での「生きた家族法」を学ぶとともに、専門職である法律家の任務の意義と社会的責任の重さを体得することを目的とします。

◆これまで扱った案件◆
離婚事件(財産分与、慰謝料、年金分割、親権決定、養育費決定、子の引渡し請求等を含む)、離婚後の紛争事件(離婚後の子の養育費請求事件)、離婚前の婚姻費用分担請求事件等、認知請求事件、養子縁組関係事件、扶養事件、遺産分割関係事件、遺言及び遺言無効関係事件、遺産紛争関係事件など。

3)ジェンダークリニック(※2010年秋学期は家事・ジェンダークリニックとして開講)

ジェンダー(社会的・文化的に形成された性差)に関連の深い紛争、ジェンダー視点をもって紛争解決にあたるべき事案について、法的救済を求めている人たちへのリーガル・サービスに必要な、知識、技能、法曹倫理を養成することを目的とします。関連する法律は多岐にわたります。

◆これまで扱った案件◆
遺族年金の受給申請、性同一性障害の未成年の戸籍上の名前の変更申立(男性名から女性名へ)、配偶者からのDV被害案件など。

4)刑事クリニック

現実の刑事事件を受任し、弁護士資格を有する教員とともに、刑事弁護人としての職務を遂行します。現実の事件を担当することで、刑事関係法令や刑事法理論が現実の事件にどのように適用されているか、法律家の役割はどのようなものか、被疑者・被告人はどのように取り扱われているか、また関係諸機関はどのように機能しているか等も学ぶことを目的とします。

◆これまで扱った案件◆
覚せい剤取締法違反(譲渡)、窃盗、建造物侵入、詐欺、道路交通法違反(無免許)占有離脱物横領、器物損壊など。

5)労働クリニック

労働事件に関与する法律実務家には,労働法規のほか判例法理や労使関係の実情等の知見を含む専門性が必要とされます。また、労働訴訟においては使用者に証拠が偏在していることが多く,法律実務家が労働者の代理人弁護士となる場合には,事実調査や立証・尋問技術等において特段の努力や技量が必要とされることもあり、また、経済的弱者である労働者のニーズに応えるために公益的観点から受任することも必要とされます。

このような特色を有する労働事件に関与する法律実務家を養成するために,労働クリニックは、学生に実際に発生した労使紛争の実情に接し労使紛争解決手続に関与させることにより、労働事件における専門性を習得していく契機と基礎的素養を提供しています。

◆これまで扱った案件◆
ハラスメントおよび労働条件の不利益変更などに関する事件、登録型派遣労働者の期間途中での解雇(派遣切り)事件、パート労働者の解雇・未払い残業代請求事件、社会保険外しに反対したパート労働者の解雇事件、常用雇用型の派遣社員の解雇、セクシュアル・ハラスメントを受けた社員に対する退職勧奨など。

6)商事クリニック

商事クリニックでは、性格上、生の事件を扱うことは難しいため、過去に講師が取り扱った事例などから、仮想事例を設定し、契約書、メモランダムの作成、準備書面の作成などを行っている。

商事クリニックⅠでは、A社とB社の組織再編のスキムの策定、手続、法的論点についての分析、メモランダムの作成を行った。

商事クリニックⅡでは、ホテルの買収案件について、法律調査と調査の結果をもとにした契約書を作成。法律調査については、入会権・水利権の存否その射程、ホテルの運営委託契約終了についての法的問題、環境法令の調査等を取り扱った。また、株式の取得価格決定事例の準備書面の作成、金融商品の不当勧誘、目論見書・説明資料の不実記載についてのメモランダムの作成を行った。

7)外国人法クリニック

外国人法クリニックでは、外国人の在留資格に関する案件を主に取り扱っている。特に、力をいれているのは、難民認定案件であり、行政手続段階の難民認定申請や、裁判段階での難民不認定処分の取消訴訟などを取り扱っている。受講学生は、当事者からの事情聴取に参加し、入国管理局への申請書類や、裁判に提出する各種書面の起案などを行っている。受講学生からは、日本の難民認定をめぐる問題の所在について理解が深められたとの感想が寄せられている。

8)知財クリニック(*2010年度は開講なし)

知財クリニックでは、担当教員が実際に経験した特許無効審判・特許侵害訴訟を素材として、特許法での、出願・審査・審判の手続実務を経験、原被告双方の主張を組み立て、準備書面案を起案、予想される判決の骨子についてのメモの作成を行った。受講生からは、なかなか経験できない特許審判・特許侵害訴訟の生の実務について貴重な経験を得たとの意見が寄せられている。

9)障害法クリニック

障害法クリニックでは、障害者の生活実態を体験できるよう精神病院、知的障害者施設の見学、成年後見活動の事例検討会参加などのフィールドワークを盛り込んでいる。この点は、受講生から貴重な経験を得たとの報告が寄せられている。具体的な活動としては、某駅前のマンションにバリアーフリーの施設が適切に計画されていなかったことについての損害賠償請求訴訟の実務を経験した。

 

修了生の声